子育てがうまくできないのはなぜ?

ついお子さんを感情的に叱ってしまったり、思わず冷たい態度をとってしまって「なんで自分はうまくできないんだろう…」と落ち込んだことはありませんか。多くのお母さんは真面目で、がんばり屋さんで、お子さんのために毎日一生懸命。でもそのお母さんの「がんばりすぎ」がお母さんを、お子さんを時につらくしてしまうことがあります。今回はなぜ「お母さんががんばらない子育て」をすべきなのか、そのためにどうしたらいいのかをお話しします。

 

子育てがつらい本当の理由

やさしいお母さんになりたい。でもどうやって?

多くのお母さんが「誰にも教えてもらえずに」お母さんになります。運転免許を取りたければ教習所へ、資格を取りたければスクールへ行きますよね。でもお母さんになるのに特別な資格がいるわけでも、レッスンが必要なわけでもありません。お子さんがお腹に宿ったその日から「お母さんという本能」に任せて子育てを始めます。おむつの替え方、離乳食の作り方などの「やり方」を教えてくれる講座やサイトはたくさんあります。でも「やさしいお母さんになる方法」は誰も教えてくれません。本やインターネットで独学で勉強してみても、いざお子さんが生まれた時に、知識だけでは太刀打ちできないことに愕然とするのです。

 

子育てがうまくできない…

お母さんたちは独学で得た「知識」だけで、未知の子育てに立ち向かうことになります。でも思い通りにいかないのが子育て。「子どもが泣き止まない時の対処法」や「子どもが泣く理由」を知っていても、なかなか泣き止んでくれないお子さんを前にすると、怒りにも似た感情がわき上がってきて自分でもコントロールできなくなってしまうことがあります。なぜお子さんが泣き止まないことにこんなにイライラしてしまうのでしょうか。それはお母さん自身が「やさしいお母さんになりたい」とがんばってしまうからなんです。

 

がんばるのに報われない子育て

「やさしいお母さんになりたい」から本を読んだりサイトを見て色々な方法を探します。でもお母さんのその努力がお子さんに届くとは限りません。お子さんはお母さんの努力を感じ取って「お母さんがこんなにがんばってるから泣き止もう」とは思わないからです。ただ主張したいことがある、でもそれを伝える方法が「泣くこと以外にない」から、主張が受け入れられるまで泣くんです。お母さんの努力とは関係ありません。一方、私たちは小さい頃から家庭で、学校で「努力すれば報われる」と教えられて育ちます。でもお伝えした通りその努力がなかなか報われないのが子育てなんです。するとお母さんの心の奥底にこんな感情が生まれます。「こんなにがんばっているのになぜ?」

 

子育てがつらいのはがんばりを認めてもらえないから

自分が一生懸命やったことを受け容れてもらえなかったり、否定されると腹が立ちますよね。例えばあなたが会社員で、一生懸命つくった資料を見もせずに「全然だめ!」と捨てられてしまったらどうでしょう?実はそれと同じことが子育てでも起きているんです。お子さんのためにせっかく作ったご飯を「いらない!」と一口も食べてもらえないこと、ありませんか。がっかりするし、「こんなにがんばったのに!」とイラっとしてしまうこともあるでしょう。でも当然なんです。「がんばったことを評価してほしい」と思うのは人の自然な願望です。だからそのがんばりを認めてもらえなかったら「つらい」「楽しくない」「やめたい」「むかつく」と思ってしまうのは仕方ないことなんです。

 

だから「がんばらない子育て」がいい!だけど…

「がんばったこと」を評価してもらえないことが、子育てのつらさやイライラの原因であれば、いっそ「がんばらない」方がお母さんの気持ちを楽にします。離乳食だって1時間かけて作ったのに一口も食べてもらえないのであれば、市販の離乳食を使って楽をしていいんです。でもちょっと待ってください。もしかして今「子育てをがんばらないって、さぼっているんじゃない?」「子どもを産んだ以上、子どもが幸せになるように努力するのが親の務めなんじゃないの?」「子育てで楽するってちょっと罪悪感があるな…」なんて思いが頭をよぎりませんでしたか。実はこの「頭の中の声」こそが、子育てでとても重要な役割を担っているんです。

 

 

「言葉」を変えることが「がんばらない子育て」に不可欠!

「頭の中の声」とは

私たちは1日に1万回、口に出す、出さざるを問わず「言葉」を呟いていると言われています。そして先ほどの「子育てをがんばらない」という提案に対してきっと、あなたなりの考えを頭の中で呟いているはずです。「さぼっている」「罪悪感がある」「そうしたい!」など人によって様々でしょうが、この「頭の中の声」はとても正直で、普段あなたが感じていることをそのまま喋ってくれているんです。

 

「言葉」はできごとへの「反応」

とっさに出たこの「言葉」はある一つのできごとに対しての「反応」と言えます。私が「子育てをがんばらない」と言った、それ以上でもそれ以下でもない「事実」に対して、「さぼっている」「罪悪感がある」「そうしたい」という「言葉」で「反応」しているんです。例えば「さぼっている」「罪悪感がある」であれば「拒否の反応」、「そうしたい」であれば「共感の反応」ですね。つまり、多くの人は「いいできごと」「悪いできごと」が起きると考えがちですが、あるできごとを「いい」か「悪い」か分類しているのは紛れもなくあなた自身であり、その分類に使うのが「言葉」なんです。

 

「言葉」は過去の経験からつくられる

今目の前にゴミがあったとしましょう。それが「燃えるゴミ」か「燃えないゴミ」か分けてください、と言ったら、きっと多くの方が簡単に分別できると思います。過去にゴミを分別した経験があるからです。一方初めてゴミを分別する子どもはどちらが「燃えるゴミ」で「燃えないゴミ」かを判別することはできません。判断基準を知らないからです。「紙は燃える」と教えてもらうか、実際に燃えているのを見て、「紙は燃える」という「パターン」を知るのです。そしてその「パターン」に「紙のゴミは燃えるゴミだ」という「言葉」を結びつけることで、同じように紙でできたゴミを見たら「このゴミは燃えるゴミだ」と反応するんです。実は先ほどの「子育てをがんばらない」という提案に対する反応も同じことが言えます。「さぼっている」「罪悪感がある」と反応した方はもしかしたら、周りの方に「母親は努力すべきだ」と教えられ、「母親は子どものためにがんばらなくてはならない」と学んだのかもしれません。私の「子育てをがんばらないでいい」という言葉は、あなたが「燃えるゴミだ」と思っているものに対して「これは燃えないゴミです」と言ったようなもの。だから「違う」と拒否の反応を示したのです。

 

「言葉」はあなたの変化を邪魔する

「がんばらなくていいならがんばりたくない」と思っても、あなたが「母親はがんばらなくてはならない」という「言葉」を普段使っているようであれば、あなたが「がんばらない子育て」をすることはできません。なぜなら人は「言葉」のとおりに行動するようにプログラムされているからです。自分の願望に本当に合った「正しい言葉」を使わない限り、目的地にたどり着くことはできないんです。これは「大阪に行きたい」とあなたが車のハンドルを握っているのに、カーナビの目的地は「秋田」に設定されているようなものなんですよ。

 

「言葉」から変えれば「がんばらない子育て」ができる!

だからこそカーナビの目的地、つまり「普段使っている言葉」を正しく変えてあげることが出来れば、簡単に目的地までたどり着くことができるのです。あなたは運転席に座ってドライブを楽しめばいいだけ。簡単そうですよね。多くの子育て本やサイトでは「カーナビの目的地」を設定する方法を教えてくれません。「大阪に行くといいよ」「福岡もいいらしいよ」「だから行ってみて!」とあなたにおすすめするだけです。がんばり屋さんで真面目なお母さんは「そうか!大阪が私が行くべき場所ね」と思って「大阪」を目指して運転しますが、カーナビの目的地は「秋田」のまま。だから「またたどりつけなかった…」「私の運転が悪いんだ」と落ち込み、自分を責めて、また自分の出発地点に戻ってきてしまうんです。そんなのお母さんにとってつらいだけですよね。

 

ちょっとしたコツで「言葉」は変えられます!

最初にカーナビを使う時に説明書を見ながら設定方法を覚えると思います。それと同じで、「言葉」を変えるには、最初は説明書を見ながら、一つ一つ設定方法を覚える必要があります。でもカーナビの設定と同じくらい簡単なこと。コツを覚えてしまえばそれをきちんと繰り返すことで、説明書を見なくても、意識しなくてもできるようになるんです。

 

本当に「がんばらない子育て」をしたいお母さんにこそおすすめしたい理由

実は私自身が「母親はがんばらなくてはならない」という思い込みに苦しんでいました。がんばろうとすればするほど、自分を、子どもを追い込んでしまって、笑顔がどんどんなくなっていきました。そんな私が変わったのは「言葉」が大切だと学び、「言葉」を正しく変えることができたからです。気持ちが何十倍も楽になりましたし、子どもを感情的に叱ったり、自分を責めてしまうことも格段に少なくなりました。そうやって自分も失敗し、克服した私が伝えるからこそ、説得力と再現性が高いメソッドが「ダイヤモンド・ハート子育て」なんです。このHPのようなメディアでの情報発信だけでなく、これから実際にお会いして「言葉の力」を体験していただく勉強会も開催していきますので、ぜひ一度お気軽に遊びにいらしくださいね。

 

 

 

  
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