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子どもの集中力が続かない理由

勉強中すぐに飽きてそわそわする、食事も何十分もかけてだらだら食べる…

「何でこんなに集中力がないの?!うちの子だけ?!」やきもきして、ついつい声を荒げてしまう親御さんも多いのではないでしょうか。今回は「お子さんと集中力」について「なぜ子どもは集中できないのか」「どうしたら集中できるのか」をお話します。

 

飽きっぽいのは脳のせい!

子どもが集中できるのは何時間?

実は子どもがどれくらい集中できるのか、明確な指標というものはありません。年齢や発達に応じて「大体これくらいなら大丈夫だろう」という目安はあるものの、個人差があります。ただ、一つ面白い実験があるのでご紹介しましょう。

東京大学薬学部の池谷裕二教授がベネッセの『進研ゼミ中学講座』協力のもと行った「ある実験」。中学生を対象としたその実験では「60分続けて学習させるよりも15分を3セット学習させた方が学習効果が持続した」そうです。しかも、60分学習を続けた子は時間の経過とともに集中力が低下していったにもかかわらず15分×3セットの子は休憩ごとに集中力が回復したというデータも出ています。

(引用:朝日新聞デジタル「勉強時間は短い方が好成績?」

つまり、中学生であっても60分継続して勉強すると集中力は低下するということ。ましてや小学生、幼稚園・保育園に通うお子さんが何十分も集中して一つのことをやり遂げるのはとってもハードルが高いということなんです。

 

 

子どもだけでない!現代は大人の集中力も落ちている

あなたもスマートフォンをお使いだと思います。エレベータに乗っているほんの数十秒、信号待ちをしているほんの数十秒、あるいは食事をしながら…習慣のようにスマホをついつい見てしまいませんか。真偽のほどは定かではありませんが、デジタル時代の今人間の集中力が持続する時間は8秒まで落ちているという報告もあります。

大人が何時間も机に座っていられるのも、テレビやスマホを見ながらご飯を短時間で食べられるのも「習慣」の一つに過ぎません。何十年も繰り返し繰り返し行ってきた動作だからこそ特に意識せずに出来る訳ですが、その間ずっと集中できているかと言うと話は別です。あなたにもありませんか。「1時間も経ったけど何一つ作業が進んでいない!」「ご飯を食べていても味が印象に残らなかった」という経験。それは「動作はしているけれど集中していない証拠」なんです。

 

 

私たちの脳は飽きっぽい

私たちの脳を語る上で欠かせないのが「飽きっぽい」ということ。例えば青いチョコレートをプレゼントでもらったとしましょう。最初に見た時は「何このチョコレート!何で青いの?すごくきれい!」ときっと感動しますよね。では、その感動、いつまで持続しますか。

個人差はあるかもしれませんが、二度目に見た時も「何このチョコレート!何で青いの?すごくきれい!」と言うでしょうか。…恐らく言わないですよね。

私たちの脳は1秒間に2000個以上の情報を得ていると言われています。そのうち自分の興味・関心に合わせて8~16個に情報を選別するのですが、それは「脳が疲弊するのを防ぐため」。2000個すべての情報を認識し、処理すると脳は一瞬で餓死してしまうくらいのエネルギーを使ってしまうのです。そうであれば、なるべく省エネするために、一度得た情報(=刺激とも言えますね)にすぐに慣れてしまうようになっています。私たちは「飽きる」ことによって本能的に自分を守っているのですね。

 

子どもの集中力を高める方法!

科学的に集中力を高める方法はある!

脳の機能を考えたら「飽きっぽい」のは仕方ないこととは言え、やっぱり集中できるならして欲しいのが親心。それに「集中しなさい!」とガミガミ言うのは自分も子どもも気持ちが良いものではないですよね。集中力を持続させるために、簡単かつ今すぐできる方法についてちょっとだけご紹介します。

 

 

スマホの電源をオフにする

アメリカのミシガン州立大学でこんな実験が行われました。学生たちにパソコンを使って

集中しないと出来ない作業を行ってもらいます。作業中、実験者は学生たちのパソコンにわざとポップアップを表示しました。そのポップアップが表示されていた時間はたった2.8秒だったのですが、なんと学生たちの作業スピードが半分以下に落ちてしまったそうです。

更に、表示時間を4.4秒にしたところ、驚くことに作業スピードは1/3まで下がってしまいました。つまり「人はたった3秒邪魔されるだけで集中できなくなる」ということなんです。例えば勉強中にスマホの通知が鳴り「なになに?あ、今返事しなくてもいいや」とLINEメッセージの差出人を見ただけでも30分で終わるはずだった宿題は1時間やらないと終わらないという計算になります。

つまりスマホや他の「ついついチラッと見たくなってしまうもの」を意識的に排除することで、集中力を持続させることが出来るんです。スマホの電源をオフにすることはもちろん、誘惑が少ない場所(例えば家のリビング、図書館や自習室)で学習する方が良いという考え方はとても理にかなっていると言えます。

 

 

集中したいことは朝やろう!

もしお子さんに集中して何かをやって欲しいなら、特に勉強については朝やるのがお勧めです。なぜなら「起きてからの2~3時間は最も集中力が高まる」と言われているからです。睡眠により脳に蓄積されていた疲労物質が取り除かれ脳が最もフレッシュな状態になっているだけでなく、やる気を促す「テストステロン」というホルモンは朝高く夜低いという性質を持っています。朝~日中にかけて活動し、夕方~夜は休息をとる。私たちは今も変わらぬ「生活リズム」を持っていますよね。この「生活リズム」のことを「サーカディアンリズム」と呼ぶのですが、この24時間周期のリズムは精神活動、ホルモン分泌などのあらゆる生物現象に認められ、特に人の活動基盤をなす睡眠・覚醒もこのリズムに制御されていると言われています。脳がフレッシュな状態かつやる気が起きやすい、人の生活リズムで最も理にかなっている朝の時間を有効に使うことが集中して学習するための秘訣と言えます。

 

 

ゲームの要素を取り入れて飽きさせない!

効率的な学習や作業を行うために不可欠なのが「ワーキングメモリ」と呼ばれる一時的に脳に情報を保持するための記憶です。「作業記憶」とも呼ばれます。電話をかけるまでは今見た電話番号を記憶しているけれどかけ終わったら忘れてしまうこと、良くありませんか。これがワーキングメモリです。読み書きや計算の基礎など日常生活を送るため、また仕事・学習を効果的にするために必要不可欠な能力と言われています。

このワーキングメモリはストレスによって影響を受けることが分かっていて、さらにある研究では「悲観的、ストレスというネガティブな状態」よりも「楽観的、楽しい、嬉しいというポジティブな状態」の方がワーキングメモリが活動してくれるのではないかとも言われています。楽しさを感じることでより効率的・効果的・意欲的に行動が出来るのであれば、自然と集中して取り組めそうな気がしますよね。勉強や片付け、食事、どんな場面においても「ゲームの要素」を取り入れることで子どもが楽しく取り組む工夫をする。例えば片付けであれば親と競争してみる、勉強であれば一問一答をクイズ番組のように行ってみる、色んなアイデアがあると思います。子どもだけでなく親も楽しめて、しかもガミガミ言わなくていいならやってみる価値はありそうですよね。

 

 

一番大切なのは「本人」の気持ち

いかがでしたか?集中力が続かないのは大人も子どもも同じ。理由と対処法を知っていればある程度はコントロール出来そうですよね。でも実は一番大切なのは「本人がやりたいと思うかどうか」なんです。子どもの頃、大好きな漫画を読んでいる時、ゲームをしている時、あるいは大人になってからも好きなことをしている時はあっという間に時間が過ぎてしまうもの。それこそ何時間も集中して取り組むことが出来ますよね。やらなきゃいけないことの中に一つでも「楽しい」の要素をお子さんが見つけられるよう援助すること。それがガミガミ言う代わりに親が出来ることなのかもしれませんね。

  
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